内科・消化器内科・小児科
医療法人社団高木医院 たかぎクリニック
新潟県新潟市西蒲区前田331-1
TEL:0256-73-7425

内視鏡検査(胃・大腸)

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)

胃カメラ(胃内視鏡検査)は、鼻もしくは口から内視鏡を挿入していき、食道、胃、十二指腸の内腔を観察する検査です。また内腔の様子を単に観察するだけでなく、疑わしいと思われる組織の一部を内視鏡にある鉗子によって採取し、顕微鏡で詳細を調べること(生検)が可能です。

当クリニックでは、「富士フィルム社製LASEREO7000システム」を使用しています。波長の異なる2種類のレーザー光による観察が可能で、レーザー光の発行比率を変えることで、粘膜表面の微細な血管や構造が強調される「BLI機能」、わずかな色の違いを強調する「LCI機能」の2種類の画像強調観察を行うことができます。このような画像強調観察を用いて胃がんなどの病気の早期発見・診断をより確実にしていくことができます。

経鼻内視鏡

内視鏡先端部の直径が5.8mmと大変細いスコープを左右どちらかの鼻腔から挿入していきます。

そして食道や胃に向かって内視鏡を入れていくわけですが、その際に舌の付け根に内視鏡のスコープが触れることはないので、不快感や嘔吐反射は起きにくく、苦痛の少ない検査が可能です。

また検査中でも口が塞がっている状態ではないので、医師と会話することもできます。当クリニックで使用しているスコープは、径は細くとも通常の経口内視鏡用の太いスコープと同等の画質が得られ、病気の早期発見、早期診断が可能です。

なお経鼻内視鏡を希望したとしても、鼻の違和感に耐えられない、もともと鼻腔が狭い、鼻に何らかの疾患(アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎 など)があるという場合は、経口内視鏡による検査をお勧めしています。

以下のような症状がある方は、胃カメラ検査をお勧めいたします(例)

  • ・みぞおちの周辺が痛む
  • ・胃の不快感・胸やけ
  • ・喉または胸のつかえを感じる
  • ・吐き気・嘔吐・吐血の症状がある
  • ・体重が急激に減少している
  • ・胃潰瘍、十二指腸潰瘍を繰り返している
  • ・家族が胃がん
  • ・食道がんにかかったことがある
  • ・塩分を多くとる
  • ・バリウムによる胃の検診で異常を指摘された など

胃カメラで発見されやすい疾患(例)

 ・逆流性食道炎

 ・胃炎(急性・慢性)

 ・胃ポリープ

 ・胃潰瘍

 ・十二指腸潰瘍 

 ・食道がん

 ・食道ポリープ

 ・胃がん など

胃カメラ検査の流れ

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を希望する場合、まずは日時を予約していただき、経鼻内視鏡か経口内視鏡かを選択しますが、その際に感染症の有無を確認する血液検査を行います。胃カメラを受けるにあたって問題がないことが確認できれば、医師およびスタッフから、検査前、検査当日、検査後についての注意点などを丁寧に説明していきます。

具体的には、検査前日の夕食は軽めにして、21時以降は水を除く飲食は避ける、検査当日の朝は飲食(水は可)、喫煙、常備薬の摂取はしないといった説明があります。なお、常用薬があるという方は事前に医師へ相談するようにしてください。なお胃カメラ検査は以下のような流れで行われます。

消泡剤を飲む
検査をしやすくするために消泡剤(白い液体)を飲みます。これによって胃内にある泡を除去していきます。
麻酔をする   
経口内視鏡では咽頭麻酔、経鼻内視鏡で鼻の中に麻酔をしていきます。
内視鏡の挿入(検査開始)
検査台で横になったら内視鏡を挿入していきます。
胃内を観察
主に食道・胃・十二指腸の内壁を観察し、病変の有無を確認していきます。疑われる組織があれば一部を採取することもあります。ちなみに経口内視鏡の場合、唾液が口の中に溜まるようになりますが、それは飲み込まずに口の横から流し出すようにします。
検査終了医師が隅々まで胃などの内腔の様子を確認すると終了です。検査時間は観察だけであれば10分くらいです。

検査後の注意点

  • ・経鼻内視鏡検査を受診された場合、その後しばらくは鼻を強くかまないでください。
  • ・検査後、咽頭麻酔が切れるまで、1時間程度は飲食を控えてください。
  • ・胃カメラ施行時に胃に空気を入れて膨らませるので、検査後はお腹が張りますが、ただ次第に楽になりますので心配する必要はありません。
  • ・2022年2月以降、鎮静剤を使用しての内視鏡検査は中止しております。ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
  •  検査再開した際には、改めてご案内致します。










大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)

大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、肛門から内視鏡を挿入していき、大腸(結腸、直腸)や小腸の一部を観察する検査で、腸内の病変(炎症、潰瘍、ポリープ等)の有無を調べることができます。また病変が疑われる組織を内視鏡で一部採取して詳細を顕微鏡で調べる生検や、ポリープを発見した場合には日帰りでの内視鏡切除術も行っていきます。検査時間に関しては、観察のみであれば20分程度で終了します(個人差はあります)。

内視鏡スコープは拡大機能を有するEC-L600ZP7を使用しています。拡大観察が可能で、病変のより詳細な観察と診断を行うことができます。さらに、スコープの硬さを任意に調整することができる「硬度調整機能」、挿入部先端が軟らかく曲がりやすくなっているが、曲がった後はまっすぐに戻りやすくする「カーブトラッキング技術」を搭載しており、挿入時間の短時間化、検査時の苦痛軽減をすることができます。

また、内視鏡検査では、腸を拡張させなければ観察を行うことができませんが、この際に腸に長く滞留する空気を送り込むことで腹痛やお腹のハリといった症状を招く原因になっています。当クリニックでは、内視鏡用炭酸ガス送気装置を導入しており、空気ではなく炭酸ガスを送り込んでいます。

炭酸ガスは早期に消化管内で吸収されるため、消化管の膨満が早く解消され、苦痛の軽減をもたらしてくれます。

以下のような症状がある方は、大腸カメラ検査をお勧めいたします(例)

  • ・便潜血反応で「陽性」との診断を受けた
  • ・血便がみられている
  • ・便秘や下痢などの便通異常の症状がある
  • ・腹痛、腹部膨満感がある
  • ・貧血を指摘されている
  • ・よく顔色が悪いと言われる
  • ・急激な体重減少があった
  • ・大腸ポリープや大腸がんを治療した経験がある
  • ・顔色が悪いと言われる など

大腸カメラで発見されやすい疾患(例)

 ・大腸ポリープ

 ・大腸がん

 ・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)

 ・大腸憩

大腸カメラ検査の流れ

大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)による検査を希望される場合、まず検査日時のご予約をしていただきます。

検査日が決まった時点で感染症検査(血液検査)も行います。なお糖尿病患者様で血糖値をコントロールするお薬(経口血糖降下薬やインスリン)を使用されている方は事前にお申し出ください。このほか、医師もしくは当クリニックスタッフから、大腸カメラによる検査を受けるにあたっての注意点の説明もあります。

具体的には、検査前日の夕食(消化しやすい食品にし、海藻類、きのこ類、果実類は避ける)は21時までとし、検査まで絶食するといったことや、検査前に服用する下剤の説明、常用薬の服用の仕方について、検査後に気をつけることなどについての説明があります。検査前日の食事については、大腸カメラ前日用の食事を購入することも可能です。


当日の検査の流れ

検査当日の大腸カメラの大まかな流れは以下の通りになります。

検査を受けるにあたって、まずは腸内をきれいにする必要があるので検査当日の朝から下剤(腸管洗浄液)1.0~1.5ℓを10分以上時間をかけて飲んでいただきます。

その後は、排便を繰り返すようになりますが、便が透明になったら検査の開始となります。

お着替え        検査衣に着替えて準備していただきます。
検査開始
検査台で横になったら内視鏡を肛門から挿入していきます(検査の開始)。
腸管内部を観察
内視鏡によって撮影された映像はモニタを通して医師が確認、結腸や直腸などの内腔に病変がないかを調べます。
疑わしい組織があった場合は内視鏡で一部を採取し、顕微鏡で詳細を調べていきます(生検)。
切除可能なポリープや癌を見つけたらその場で切除します。

検査終了
大腸の内腔を一通り観察すれば検査は終了です。検査時間は観察のみなら15~30分程度です。

検査後の注意点

・検査を終えた当日は、激しい運動は避け、できるだけ静かに過ごすようにしてください。

 飲食については、とくに問題がなければ1時間後から可能です。また気になる症状があるという場合は、速やかに医師へご相談ください。

・ポリープを切除した方は、検査後7日間はアルコールや香辛料などの刺激物、激しい運動、入浴(シャワーは可)を控えてください。